温湿布と冷湿布

冷湿布を貼ったほうがよい場合

湿布をもらいに薬局にきた女性の写真

まずは冷湿布を貼ったほうがよい場合ですが、基本的には痛いところに炎症が起きているときに貼ります。

 

たとえば、痛いところを触ってみると他のところよりも熱かったり、お風呂やリハビリなどで温めると痛みがつよくなったり、痛いところが熱っぽく感じたりする場合は炎症をうたがいます。また、腫れていたり皮膚に赤みが出ていたりする場合も炎症をうたがいます。

 

そして、炎症していると思われる部分を一時的に冷やしてみて、もし楽に感じられたり気持ちよかったりしたときは、冷湿布などでその部分を冷やしておきます。

 

ただ、炎症は「傷ついたところを修復するために必要があって起こっている」とも言われていますので、はやく痛みを抑えなければいけないとか痛みがつよくて辛いとかでなければ、湿布を貼らずに静かにして炎症がおさまるのを待つのもよいかもしれません。

 

なお、炎症というのは腫れているときと同じで、痛いところを使いすぎたり外から刺激を与えたり余計な運動をしたりすると、かえって炎症がひどくなることがありますので注意が必要です。

 

また、炎症しているところを冷やす場合は、炎症が改善されるまで継続的に冷やしてください。冷やしたり冷やさなかったりを繰り返すと、温度差から炎症がなかなか引かないこともありますので。

 

なかには、まだ炎症が完全におさまっていないうちに温めはじめてしまい、痛いところがすごく腫れてきたという方も時々いますので気をつけてください。

温湿布を貼ったほうがよい場合

温湿布は血のめぐりが悪く筋肉などが硬くなって痛いときに貼ります。先ほど説明した炎症や腫れなどの熱症状がないときに貼ります。

 

一時的に温めてみて、もし楽になってきたり気持ちよくなってきたりしたら温湿布などで温めておくとよいでしょう。

 

余談ですが、私は整体やマッサージを行うことでお客さまの筋肉や血のめぐりを整えています。ですから、温湿布はとくに必要がないので使っておりません。ただ、腫れや炎症のような熱の症状がつよくて痛みがおさまらない場合は、腫れや炎症を抑えるために冷湿布を使うことがあります。

 

なお、冷湿布がないときはアイスノンにタオルを巻いて冷やしたり、温湿布がないときは洋服のうえからホカロンを貼って温めたりすることもできますが、ある程度の時間おこなうときはタオルや洋服の厚さで温度調節をして安全に行ってください。

注意すること

冷やすにしても温めるにしても、やってみて痛みが強くなってきたり不快な感じがしてきたりしたら、とりあえず使用を中止したほうが無難です。

 

また、冷やすのと温めるのとでは正反対のことをする訳ですから、合っていないほうを行うのは当然よくありません。ですから、どちらがよいのか判断に自信がもてないときは無理に冷湿布や温湿布を貼らないほうがよいです。信頼できそうな専門家がいれば相談されるのもよいでしょう。

 

最後になりますが、湿布のなかにインドメタシン配合というものがあります。この成分が入っていると妊娠時には注意が必要だったり15才未満の小児には使えなかったりするようなのでご注意ください。

それ以外にも、湿布によっては稀に副反応がおこることもありますので説明を読んでからのご使用をお勧めします。

石川絡樂院