腱鞘炎の原因
腱鞘炎は、指の使いすぎにより起こることが一般的です。
また更年期や出産前後の女性では、ホルモンバランスが変化することにより腱鞘炎が起こりやすくなると言われています。とくに育児で抱っこをすることが多い場合は、手首などに大きな負担がかかるため腱鞘炎が起こりやすくなります。
その他には、リウマチや糖尿病などの病気による影響で腱鞘炎が起こりやすくなることもあるようです。近年では、パソコンやスマートフォンによる腱鞘炎(とくに親指の)が増えています。
腱鞘と腱について
上の写真はオレンジの部分が腱(けん)、緑の部分が腱鞘(けんしょう)、赤の部分が筋肉になります。
ふつう指を曲げたり物を握ったりするときは、まず肘から手首のあいだにある筋肉がギューと収縮して、それと接続している腱(アキレス腱のような硬い組織)を筋肉のほうに引っぱります。そうすると、腱とくっついている指もそれと一緒に引っぱられて曲がります。
その際に腱が体の表面に浮きあがってこないよう、腱は腱鞘のなかを通ります。わかりやすく言うと、腱がベルトで腱鞘がベルト通しのような感じです。
腱鞘炎の症状
腱鞘炎のよくある症状にばね指とドケルバン病というものがあります。
ばね指とは、指の腹にある腱鞘とそこを通る腱が擦れて炎症や腫れ、肥厚を生じることにより、指が曲がりづらくなったり指を伸ばすときにガクッとひっかかるようになったりすることを言います。また、指を使うときに痛みを伴ったりもします。
つぎにドケルバン病とは、手首の親指側にある腱鞘とそこを通る腱に炎症がおこることで、その部分に痛みや腫れがおきたり親指が動かしづらくなったりすることを言います。
一般的な腱鞘炎の治療
一般的によく行われる治療としては、まず初期で炎症(熱感)のつよい場合、アイスノンをタオルで巻いたものや冷湿布などを使って患部の炎症をおさえます。そして、この時期は安静がとても大切ですから指はなるべく使わないようにします。また、テーピングなどを使って指や手首に負担がかからなくするのもよいです。
炎症が落ち着いてきたら、今度は冷やさずに固まった腱や筋肉に対して無理のない範囲でストレッチを行ないます。
なお病院で治療をうける場合は、まず薬や注射などで治療を行なって状態がひどいときは手術を選択することになります。手術に関しては全くリスクがないという訳ではありませんから、あくまで最後の手段と考えたほうがよいと思います。
整体による施術について
腱鞘炎といえば腱鞘や腱を改善すればよいと考えてしまいがちですが、じつは腱を動かすために使われる筋肉を改善することがとても大切です。
また、手首や指とも関係のふかい背中、首などに異常があると腱鞘炎の改善がしづらくなりますので、そちらも調整を行います。そして指や手首には、そのときの状況に合った方法で対応をいたします。
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石川絡樂院でございます。